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NPO法人火山洞窟学会では、２０１２年４月より「ベトナム火山洞窟プロジェクト」を開始しました。
ベトナムの鍾乳洞は各地で探検と開発が進み、大規模な観光資源として活用されていますが、火山洞窟に関してはほとんど研究が進んでいないのが実情です。地元の住民がいくつかその存在を知っているだけで、まだまだ多くの火山洞窟が熱帯の密林の中で息を潜めています。当学会は今後、数次に分けて、火山より噴出した溶岩から形成された火山洞窟群の周辺調査と洞窟内調査、測量およびテーマ別研究等を行う予定です。
調査の舞台は、ベトナム中部高原のダクラック省の省都バンメトートから約１２５キロに位置する、ダクノン省のダライサップ滝周辺のエリア。２００７年１２月２４日のVIETJOベトナムニュースに、「中部高原地方ダクノン省チュジュット郡のダライサップ滝・チンヌー滝観光地区管理委員会は24日、ザーロン滝から上流方向に3キロ離れたクロンノ郡ダックソー村内で大洞窟を発見したと発表した。（以下、略）」と記事の出た、まさにその場所なのです。
２０１２年４月の調査では、地元のガイドや住民など多くの方々の協力を得て、滝周辺や徒歩で１日がかりの密林地帯に大小多くの洞窟の存在を確認することができました。無数のコウモリが棲みつく穴、スカイライトの美しい穴、匍匐前進の必要な穴、サウナ状態の穴、熔岩樹型のある穴、ロープを使った懸垂下降の必要な巨大な穴…。どれもが魅力的で、今後の再調査の対象になるでしょう。また、それらをつくったと思われる噴火口の存在も確認しています。
さて、これからが本番。次に何が出てくるか、さらなる新しい発見の予感。すべてが未知数のフィールドです。洞窟をはじめ、火山、地学、探検等に興味のある方は、事務局までご連絡ください。
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