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富士山の洞窟探検!

行政の許可を取り現況調査と体験ケイビングを兼ねて、今年も4月19日の土曜日に富士山の溶岩洞窟に行ってきました。

(1)富士風穴第1
今年の樹海は近年のなかでは残雪が多く、陥没口にもまだ多くの雪が残っていた。   
洞口の梯子付近にもまだ多くの氷が残っており、入洞の際は滑らないよう慎重を期した。      
洞内の氷はつらら、氷筍ともに昨年同様に発達しており、故意による損壊等の被害は確認できなかった。
大ホールから氷の宮殿に通じるルートは、昨年4月20日はあった格子状の氷も今年はなかったが昨年同様深さ5センチほどの水溜りであったため調査は断念した。   
ただ、20〜30年まえに比べると、進入口の高さが半分程度になっているものと思わ れ、床面の氷は年々厚くなっているものと推測される。  
あと何年かの歳月があれば、入口が完全に塞がってしまう可能性も否定出来ない。  
なお昨年入洞した上流側部分は入口の残雪や氷が多かったので調査を断念した。
洞窟全体も氷が年々増えることを願う。一年中で一番溶ける時期の入洞を自粛することも必要と思う。

2011年3月15日の地震後、初めて入洞した。
(2)背負子風穴第1〜3   
以前掲示してあった洞窟の案内板は初心者が不用意に進入して迷う可能性があるということで撤去したため、過去に入洞した者でなければ洞口は発見しづらい状況にある。  
背負子第1は天井が三角の部分が綺麗なところが珍しい洞窟である。   
背負子第2、3は第1の下流にあるが、入洞経験者でないと洞口の発見は容易ではないと考えられる。   
背負子第1〜3共に内部の崩壊、故意による損壊等は確認出来なかった。 
 
(3)富士風穴第2〜5   
20数年前洞口に名称プレートを取り付けて以来の調査に向かったが、洞口の発見に至らず調査は断念した。
この洞窟群は、町・村の境界線にあり洞口がどこの町村にあるか不明な点もあるのでGPSによる再調査が必要と思う。

富士山は300年ほど休んでいて、いつ噴火してもおかしくないですが、氷も昨年より多く年々増える傾向で今のところ兆候はありません。

みなさんも、一緒に洞窟へ行きましょう。入会をお待ちしています。


富士風穴第1陥没口 例年以上の残雪
足元が例年以上に凍っている
つらら
氷筍
氷の宮殿への調査は今年も断念
背負子風穴第1の下流側洞口
天井の溶岩鍾乳
溶岩の流れた跡が残る空洞
壁にも溶岩鍾乳 高温の溶岩が流れたことが良くわかる
上流側の洞口へ出る
背負子風穴第2 洞口から洞内へ
両側に溶岩棚がある
ここも溶岩鍾乳があり高温の溶岩が流れたことがわかる
短い洞窟であるが壁に溶岩の流れの跡がわかる良い洞窟
下流側の洞口を出る
背負子風穴第3 小さな洞口
洞口より雪が入りこんでいる
洞窟は小さく狭い 冬から春にかけてだけ氷(つらら・氷筍)がある
氷筍
この情報は、「NPO法人 火山洞窟学会」により登録されました
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